iモード版は
こちら

清水眼科クリニック
清水眼科クリニック トップページ
清水眼科クリニック 院長の挨拶
清水眼科クリニック 目に関するトピック
清水眼科クリニック 診療時間のご案内
清水眼科クリニック ご案内
清水眼科クリニック 所在地と地図
清水眼科クリニック バーチャル診療室
清水眼科クリニック 眼科の薬
清水眼科クリニック 眼科の検査

リンクフリーです。
清水眼科クリニック

北海道函館市湯川町
3丁目25-16
TEL 0138-36-2222

函館市民生活応援サイト

はこだてタウン情報

Copyright(C) 2001
清水眼科クリニック
with
[rals net]
All right reserved
 
 
目と健康シリーズ No16
子供の目の病気

 生まれたばかりの赤ちゃんの眼球の構造は、大きさが少し小さい以外、ほぼ成人と同じ程度に完成しています。しかし視力はまだ、非常にわずかです。網膜から脳へ信号を伝えて映像にする仕組みが育っていないからです。その仕組みは、実際に物を見て網膜から脳の神経に刺激が加わることで成長します。
 視力の発育するスピードは、生後間もない時期ほど急速です。具体的には、生まれたばかりのときの視力は0.01ぐらいで、1年後には0.1前後に育ちます。その後はゆるやかに発育し、4〜5歳で1.0となり、だいたい完成します。
 乳幼児の視力の発育段階に、なにかの理由で網膜にはっきりと像が写らず刺激が加わらなかった場合、視力が育ちません。そのあとから視力が育ち始めても、遅れを取り戻して1.0の視力が完成するのではなく、遅れた分は失われたまま追いつけないことが多いのです。その結果、弱視になってしまいます。
視力の発育
視力は生後3歳前ごろまでに急速に発育します。なにか原因があってそれまでに視力が発育していないと、あとからその原因を除去(治療)しても、あまりよい視力は育ちません。
(縦軸の目盛が等間隔でないのは、視力は対数で表すためです)
■ 弱視の種類

 弱視には大きく分けて「医学的弱視」と「社会的弱視」の二つの意味があります。
 医学的弱視とは、網膜や脳の神経には障害がないのに、視力の成長期において、角膜から網膜の前までに何らかの異常があって網膜にはっきりした像が写らず、成長が妨げられて、よい視力が得られないことです。このページの前半で取り上げている弱視はこれに該当します。
 社会的弱視とは、原因がなんであれ、視力が0.04〜0.3(両眼での矯正視力)に低下していたり、視野が極端に狭くなっている状態をいいます。

 左右の両眼はつねに連動して動き、物を見るときはそこに両眼の視線が向いて、真っすぐになります。これがうまくできず、左右の眼の視線が一致しないことを斜視といいます。
 斜視では片方の眼で物を見てしまうので、使われないもう片方の眼の視力が育たず、弱視になります。

斜視の種類と症状
 片方の眼が内側に向いてしまう場合を内斜視、外側に向いてしまう場合を外斜視といい、これに上下方向の視線のずれが加わっていることもあります。ぼんやりしていると現れ、しっかり物を見ていると消失するケースもあります。

斜視の原因
 両眼の視線を合わせようとする脳の機能が悪い場合と、眼球を動かす筋肉に原因がある場合、遠視の影響で強い屈折調節が必要なために内斜視になる場合※1 があります。
 また、片方の眼がよく見えない場合、その眼は物を見ようとしないので視線を合わせる必要がなくなるため※2、勝手な方向を向いて、斜視になることもあります。
※1 幼児期はだれでも遠視の状態です。近くを見るときは、だれでも水晶体を厚くする必要がありますが、それに伴い両眼が内側に寄る現象が起こります。遠視が強いとこの現象も強くなります。
※2 物が二重に見えたりするのを防ぐための仕組みで、医学的には「抑制」といいます。




内斜視と仮性斜視
ペンライトなどの光を正面から当てて、角膜の反射を確認します。上のイラストは左眼が内斜視の場合で、角膜の反射(×印)が瞳孔中央からずれています。下のイラストは仮性斜視で、一見斜視のように見えますが、光の反射は瞳孔中央にきています。

斜視の治療
 眼球を動かす筋肉の位置を手術でつけかえたり、筋肉の強さを調節して治療します。遠視による内斜視は、メガネで遠視を矯正すれば治ります。
 なお、まだ小さくて鼻が低いと、内側のまぶたが眼にかぶっているために、一見、斜視のように見えることがあります。これは仮性斜視といって、治療の必要はありません。


屈折異常
 中等度以上の遠視や強度の近視・乱視があると、物がはっきり見えないので、網膜から脳へ情報を伝える経路が育ちにくく、弱視になります。メガネなどによる矯正が大切です。

不同視
 メガネの度(屈折)が左右で極端に異なることを不同視〈ふどうし〉といい、度の強いほうの眼は使われず、弱視になります。しっかり矯正して、両眼を使うようにします。

乳幼児への眼帯は要注意!
 子どもにものもらいができたときなど、「治るまでしっかり眼帯をさせておかないと」と考えてしまうのが親ごころ。でもこれはよくありません。眼帯は形態覚を完全に遮断しますから、視力の発育過程にある乳幼児の場合、短期間でも弱視を引き起こすことがあります。重度の外傷の治療などの不可欠な場合を除き、乳幼児に安易に眼帯をさせてはいけません。

形態覚の遮断
 なにかしらの理由で、網膜の前に邪魔な物があって、網膜に映像が写らないことを“形態覚〈けいたいかく〉の遮断”といい、やはり弱視の原因となります。角膜の濁りや白内障、眼瞼下垂〈がんけんかすい〉(まぶたがきちんと開かない)などのほか、眼帯の使用もこれに該当します。


早期発見
 視力は10歳前後まで伸びる可能性がありますが、1〜3歳以前の伸びに比べると、それ以降の伸びはごくわずかです。弱視を防ぐためになによりも大切なことは、弱視につながる原因をできる限り早く見つけ、取り除くことです。斜視であれば手術治療、屈折異常や不同視なら屈折矯正、形態覚遮断ならその原因の除去・治療を早めに行い、弱視になるのを防ぎます。

見にくくても弱視眼を無理して使う
 弱視の眼や弱視になりそうな眼は、そのままでは抑制がかかり、使われずにますます弱視が進みます。これを防ぐために、よく見えるほうの眼を1日数時間遮蔽〈しゃへい〉し、弱視眼を強制的に使うようにします。弱視がある程度改善したあとは、物をいつも両眼で見るようにするための訓練を行います。

子どもの目の異常を見つけるには

 次のようなことは、眼がよく見えていないことを表す、子どものサインかもしれません。気づいたら早めに眼科医にみてもらってください。
◆しぐさ…物を見るとき、片方または両方の目を細める、首を傾ける、顔を近づける。片方の眼を隠すと途端に嫌がる(よく見えるほうの眼が隠された場合の嫌悪反射〈けんおはんしゃ〉)。
◆目の外観からわかる異常…両眼が寄っているか、別の方向を向いている。眼球が震えている。眼の大きさが左右で異なる。眼の表面や中が濁っているように見える。
◆動作など…反応が鈍い。疲れやすそう、あきっぽい。

―子どもに多い目の病気―

はやり目・プール熱
 ウイルス感染などで結膜(いわゆる白目の部分)が充血し、目やにがたくさん出る病気です。子どもの目にはよく起こります。かぜに似た症状が現れることもあります。
 結膜炎のなかには、目をこすった手や物を介してほかの人に感染するものもあるので、治るまで幼稚園や学校は休ませます。また、こまめに手を洗ったり、タオルは別のものを使用したり、入浴後はお湯をかえるようにしましょう。
 目薬の点眼などで1〜2週間程度で治りますが、まれには別の細菌に感染したりして、視力に影響が残ることもあります。

ものもらい
 汗を分泌している汗腺〈かんせん〉に細菌が入ったり、脂の出るマイボーム腺の出口が詰まり脂が溜まって、炎症を起こしたり化膿〈かのう〉した状態がものもらいです。まぶたが赤く腫れて痛みます。ほとんどは抗生物質の点眼薬・軟膏〈なんこう〉などで治ります。長引くときは、切開して膿〈うみ〉を出してあげることもあります。子どもは全身麻酔が必要なので、できるだけ薬で治します。

逆さまつげ
 子どもはまぶたが厚いために、まつげが内側を向いてしまい、眼球の表面に触れることがあります。ただ、眼にまつげが当たっても、子どものまつげは毛質が柔らかいため、本人はあまり気にしません。涙の量が多かったり、まぶしがったりすることで気づきます。
 成長とともにまぶたが薄くなることに伴い、まつげも自然に外側を向くようになるので、しばらく経過をみるのがふつうです。3歳ぐらいになっても治らなければ、毛質が硬くなってきて眼球表面を傷つけたりすることもあります。その場合は、まつげを外側に向ける手術で治します。

鼻涙管閉塞
 涙が涙点〈るいてん〉(目頭にある涙の排出口)から鼻の奥へ流れていく通り道のことを鼻涙管〈びるいかん〉といいます。生まれたばかりの赤ちゃんでは、この管が詰まっているために涙がこぼれやすいことがよくあります。
 鼻のつけね部分をマッサージしてあげ、涙を流れやすくしたりするうちに、生後数カ月たつと管が開通することもありますが、開通しない場合は細い金属の棒を通して拡張します。

けが
 目に異物が入ったときは、まず水道の蛇口の水で洗い流し、すぐに眼科を受診してください。目をこすってはいけません。こすると眼に傷をつけてしまいます。また、生石灰やセメントなどのアルカリ性の物は、要注意です。十分洗わないと、どんどん眼の中に侵入して、状態をよりひどくしてしまいます。
 受診の際には、目に入った物が何だったのかが正確にわかるように、薬品類であればその入れ物(ビン・箱)や説明書を持参してください。ガラスや鉛筆、箸などの器物の場合は、壊れた破片を集めてきてください。破片が足りなければ、眼の奥に入ったままになっていることも考えられるからです。
 なお、目や目の周辺にボールなどが当たった場合は、そのときはなんともなくてもあとから異常が起きることがあるので、必ず眼科で検査をしてもらいましょう。子どもは、けがをした直後は痛がりますが、痛みがなくなればケロッとしていることが多いものです。
 保護者の方が見ていないときに事故が起こることも多いので、状況がわかりにくいこともしばしばです。十分気をつけてあげてください。

ストレスの影響
 心にストレスが加わったとき、それが身体症状となって現れることがあります(心身症)。例えば、クラス替えや引っ越しで友達が変わった、担任の先生が交替した、飼っている動物が死んでしまった、といったことが、よく原因となります。検査をすると、視力低下や視野が狭くなっているのが見つかります。ただし目の症状に限って言えば、ストレスの原因が解決されれば元に戻るので、それほど心配いりません。

そのほかには
 白内障や緑内障も、成人の場合と異なる原因で子どもに起きる場合があります。いずれも手術治療を行いますが、いつどのように手術するかは、病気の程度などによって判断されます。このほか、屈折異常や網膜色素変性症、色覚の異常などについては、このシリーズの当該の号をご覧ください。

両眼とも視力が悪い子どもの場合は…

 はっきり物が見えていれば成長の過程でごく自然に身につけていくことも、目がよく見えないと、誰かに教えてもらわない限りわからないことがあります。ですから、両眼ともに視力が悪く、治療できない場合には、子どもが見ようとするのを保護者が積極的に促すことが、子どもの成長に大きな影響を与えます。
 ルーペや単眼鏡、拡大読書鏡などを利用し、物を見る機会、文字を読む機会をたくさん与えてください。使用目的ごとにさまざまな補装具があります。眼科医に相談し、適切なものを選んで使ってください。
 なお、片方の眼の視力が悪くても、もう片方の視力・視野が大丈夫なら、日常生活はそれほど不自由なく送れます。


←前のトピックヘ