ぶどう膜炎では、炎症の部位や程度、合併症によって、以下のような眼の症状が現れます。片ほうの眼だけに発病する場合と、もう一方の眼にも症状が現れる場合があります。 視力の低下 炎症によって集まった細胞や血液成分が硝子体〈しょうしたい〉※3に広がると、眼球内部が濁り、霧がかかったように見えたり、まぶしかったりして、視力が低下します。また、炎症が網膜に及んだり網膜剥離が起こった場合や、続いて起こる白内障や緑内障によっても視力が低下します。 飛蚊〈ひぶん〉症 炎症で生じた眼球内の濁りや浮遊物によって、目の前にゴミのようなものが見えます。これは一度出てしまうと、なかなか消えません。 充血 虹彩や毛様体の炎症が強いときは、白目が充血します。 鈍痛 炎症が起こると鈍い痛みを感じることがあります。また、続いて起こる眼圧異常で違和感が出ることもあります。 ※3 硝子体:眼球内部の大部分を占めているゼリー状の組織で、眼球のかたちを内側から支えるとともに、眼球内部を無色透明に保つ役割をもっています。